米刑務所で「即席ラーメン」が大人気、物々交換の主役に
(CNN) 米国の刑務所で服役者の物々交換に使われる主役に、従来のたばこに代わり「即席ラーメン」が選ばれているとの学術報告書が25日までに発表された。
ラーメン人気の背景には受刑者が非常にまずいとこぼす獄内の食事があるとしている。報告書はアリゾナ大学社会学部博士課程のマイケル・ギブソンライト氏がまとめ、米シアトルで先に開かれた米国社会学会の年次総会で発表された。
同氏は服役者が5000人以上いる州刑務所を1年にわたって調査。受刑者50人と刑務官7人から物々交換に使われる物品の「闇通貨」などの実態を聞いた。
報告書には、同刑務所内でのラーメン人気がすごく、「受刑者の多くは手に入れるために保持している全てのものと取り換える気持ちにある」とする服役者1人の証言を紹介。この服役者は「みんな腹を空かせている」とも述べた。
同氏が調べた刑務所内では即席ラーメン1個の取引価格は0.59ドル(約59円)相当。街中の食料品店では10個入ったものは10ドルで手に入る。別の受刑者は「刑務所内は街頭での生活のようなもの。全てのものにお金を使う。ここではそれがラーメンだ」と言い切った。