寿命の延び、生物学的にはもう限界? 米研究
この研究について、加齢問題に詳しい英健康加齢研究所のデイム・リンダ・パートリッジ氏は、「今100歳の人は100年前の1916年に生まれ、現代の子どもたちとはまったく状況が異なっていた」と述べ、現在の高齢者は感染症や戦争、質の悪い食事といった過酷な生活環境を経験してきたと指摘。「従って、今生まれる子どもたち(の余命)を予想することはできない」との見方を示した。
英生物老年学研究財団のアレックス・ザボロンコフ氏も、限界説について「科学的には理にかなっている」としながらも、「老化の生物学にもっと真剣に関与すれば、寿命を相当延ばすことはできる」と見る。
100年前に比べて生活環境は改善されたが、現代の子どもたちについても不安はあるとパートリッジ氏は言う。「肥満は大きな悲劇」だと同氏は話し、「子どもたちは非常に不健康な育ち方をしている。私たちは長期的な影響に関してなすべきことがたくさんある。展望はあまり良くない」と予想している。