世界の滅亡に備える億万長者たち 防護シェルターの内部も超豪華
シェルター内で住民を輸送するための路面電車網も備えており、レストランや映画館、劇場などを訪れることも可能だ。
核攻撃に耐えうる住宅
不動産開発業者のラリー・ホール氏が米カンザス州で取り扱う施設「サバイバル・コンドミニアム」は、大陸間弾道ミサイル「アトラス」の格納庫2棟の跡地を活用している。格納庫は弾頭を収容する目的で1960年代前半、米陸軍工兵司令部により建設された。
ホール氏は「我々の顧客は、豪華な別荘であり核攻撃に耐えうる掩ぺい壕でもある施設を所有するという独自の利点に引かれている。こうした側面ゆえに、顧客はただの出費ではなく優良資産に投資することになる」と話す。
災害が間近に迫ったときやただ休息したいときなど、所有者はいつでも自宅や施設を訪れることができる。敷地内にはプールやスーパー、劇場、バーや図書館も設置されている。
長期滞在のための豪華施設
終末の日々を1人もしくは少数の家族や友人と過ごしたい場合、チェコの「オピドゥム」を検討すると良いかもしれない。「ビリオネアのための世界最大の掩ぺい壕」と銘打たれている。
この極秘施設はソ連とチェコスロバキアが一時共同で開発していたもので、1984年から10年間をかけて建設された。
現在は地上の区画と7万7000平方フィートに及ぶ地下部分などで構成されている。最終的には所有者の要求に合わせて建設される見通しだが、初期計画には地下庭園やプール、スパ、映画館、ワイン貯蔵庫なども含まれている。
こうした施設に豪華設備は不要と感じる人も多いだろうが、開発業者は生存のために必須だと主張。ビシーノ氏は「これらのシェルターは1年以上にわたり長期滞在する施設だ。快適であるのに越したことはない」と話す。