謎呼ぶ米女性飛行士の最期、新説浮上も証拠写真に疑問符
(CNN) 80年前に世界一周飛行の途中で消息を絶った米国の女性飛行士、アメリア・イアハート。その謎に包まれた最期をめぐって最近、新たな説が浮上した。ただ、この説の裏付けとされる写真については、掲載された史料の年代からその信ぴょう性を否定する意見も出ている。
イアハートは1937年、南太平洋のニューギニア島を飛び立ったまま失踪した。太平洋横断を果たして米西海岸まで戻れば、世界一周を成功させた初の女性飛行士となるはずだった。
新たな説の根拠となった写真は、米国立公文書館で見つかった。37年にマーシャル諸島で撮影されたという波止場の風景の中に、イアハートとされる人物の後ろ姿と、当時の飛行で航法士を務めていたフレッド・ヌーナンに似た人物が写っている。
イアハートとヌーナンの失踪をめぐっては、日本軍に捕らえられた可能性がかねてから指摘されていた。マーシャル諸島は当時、日本の統治下にあったことから、米歴史番組専門チャンネル「ヒストリー・チャンネル」は2人がマーシャル諸島で生存していたとの説を打ち出し、2時間のドキュメンタリー番組で詳しく伝えた。
ところがこれに対し、2人のブロガーがすかさず疑問を投げ掛けた。この写真はもともと、昭和10年(1935年)に出版された日本の写真集に掲載されていたというのだ。写真集は日本の国会図書館が所蔵、デジタル化しているという。
35年以前の写真だとしたら、イアハートはまだ米国にいたはずだ。
またブロガーの1人、マット・ホリー氏は、イアハートとされる人物の上半身が実は男性のように見えると指摘する。