地球環境めぐり「人類へ警告」 科学者1万6000人が署名
(CNN) 地球環境の将来を憂慮する専門家が人類へ警告を発した書簡に、世界184カ国の科学者1万6000人以上から賛同の署名が集まっている。
書簡は米オレゴン州立大学で生態学を研究する著名研究者、ウィリアム・リップル教授らが13日、生命科学専門誌で公開。人間が行動を変える努力をしなければ、地球に重大で不可逆的な害が及ぶと警告している。
同様の書簡は1992年にも発表され、科学者1700人が署名した。「人類はこのまま進めば自然との衝突を避けられない」と警告する内容だった。
それから25年たった今も、世界は深刻な問題に直面している。「私たち自身を壊滅的な悲劇から救うための努力だということを知ってもらう必要がある」と、リップル氏は語る。
環境問題の多くは25年前に比べ、「驚くほど」悪化しているという。
二酸化炭素(CO2)排出量は70年から90%も増加した。このうち78%は化石燃料の燃焼が原因だ。
世界の平均気温は上昇を続け、米航空宇宙局(NASA)によると昨年は過去136年の観測史上で最高を記録した。
リップル氏らの書簡によると、海や湖、川の生物が酸素欠乏のために生息できない「デッドゾーン(死の領域)」の数は、この25年で75%増加した。