メキシコの水中洞窟、世界最大と判明 古代文明の痕跡も
(CNN) メキシコのユカタン半島にある迷路のように入り組んだ巨大な水中洞窟が、同種のものとしては世界最大級の長さを持つことがこのほど明らかになった。長年にわたり探索してきた考古学者らのプロジェクトチームが確認した。
現地に存在した古代マヤ文明は洞窟を宗教的な儀式の場としていたことから、さらなる調査が古代文明の実像の解明につながる可能性もある。
プロジェクトチームが探索した結果、別個の2つの洞窟が内部でつながっていることが判明。長い方の名を取って「サク・アクトゥン」と呼ばれる洞窟の全長は347キロと、世界最大級の水中洞窟とみられるという。
プロジェクトを率いるギレルモ・デアンダ氏は声明で水没した巨大洞窟について「100を超える考古学上の痕跡が見られる。考古学研究の観点から、水中にあるものとしては世界で最も重要な場所だ」と述べた。
古代マヤ人たちは、洞窟を神と交信する場所と考えていた。サク・アクトゥンの今後の探索が、重大な発見につながる可能性もある。
プロジェクトチームの次なる取り組みは、洞窟内の水質を分析し、生物学的な多様性を調べることだ。併せて洞窟の内部図の作成も継続する。
洞窟探索の責任者を務めるロベルト・シュミットナー氏は、調査を通じて洞窟を将来の世代に残していきたいと語った。