惑星探査衛星「TESS」、打ち上げ成功 米NASA
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)の惑星探査衛星「TESS(テス)」が現地時間の18日午後6時51分、フロリダ州ケープカナベラルから打ち上げられた。打ち上げは当初16日に予定されていたが、調整のため延期されていた。
打ち上げに使われた民間宇宙企業スペースXのロケット「ファルコン9」は数分後、ドローン船上に着陸した。
TESSのミッションは、地球外惑星を探査して生命が存在できる可能性のある惑星を探すことにある。打ち上げ後は自前の燃料を使って地球の軌道に到達。月の重力を借りることで、予定している2年を越えた長期的なミッションの実現を目指す。
まず60日かけて軌道上で安定した態勢を確立し、機材のテストを行った上で、2年間のミッションが正式にスタートする。
これまで地球外惑星探査を担っていた宇宙望遠鏡「ケプラー」は間もなく燃料が底を突く見通しで、TESSがその探査を引き継ぐ。
ケプラーはミッションが終了した時点で宇宙空間に破棄されて太陽の軌道に入る。地球には、月より近い距離に接近することはない。
TESSが探査する範囲はケプラーの400倍。この中には、明るく輝く近隣の恒星20万が含まれる。宇宙の様子は搭載の高視野カメラ4台で撮影する。最初の1年は南半球の空を探査し、2年目は北半球へ移る。
TESSから届くデータは米マサチューセッツ工科大学の研究チームが解析し、地球外惑星の可能性がある天体を探す。このデータは一般にも公開され、誰でもダウンロードして地球外惑星探しに参加できる。
データを解析する人は多いほどいいというのが研究チームの考えで、これによって生命が存在できる惑星を見つけられるかもしれないと期待を寄せている。