気候変動でドミノ現象、地球「温室」化の新たな警告
論文の共同執筆者、コペンハーゲン大学のキャサリン・リチャードソン博士はCNNとのインタビューで「気温が4~5度、海面が10~60メートルも上がったら、我々の社会はその変化に耐えられない」と指摘。「このシナリオを避けるには、人間の活動を地球システムの搾取から管理へと切り替える必要がある」と語った。
ドミノ倒しを防ぐためには、世界経済を化石燃料から脱却させる「脱炭素化」や、大気中から温室効果ガスを取り除く「二酸化炭素吸収源」の強化、行動の変容や技術革新、新たなガバナンスの仕組みなど、あらゆる方面での取り組みが不可欠だ。
リチャードソン博士はこの論文について、破滅の預言ではなく、行動を起こせば最悪の事態は回避できるとの希望を与える内容だと主張。「知識は力だ。多くを知れば知るほど、自分たちにとって良い結果へと導ける可能性が高くなる」と強調した。