14歳少女のほぼ4人に1人、「過去1年に自傷行為」 英調査
ロンドン(CNN) 英国に住む14歳の少女のほぼ4人に1人が、過去1年間に自傷行為を行っていた――そのような調査結果がこのほど、子どもたちの支援に取り組む慈善団体によって報告された。多くの少女たちが見た目や性的指向、日ごろの振る舞い方などでとてつもない重圧にさらされている実態が浮かび上がった。
慈善団体「チルドレンズ・ソサエティー」の報告によれば、英国の14歳の少女のうち22%が過去1年間に自傷行為を行っていたことが分かった。14歳の少年についての割合は9%だった。
ただ同性もしくは両方の性の10代に魅力を感じるとする少年少女を対象に調査したところ、過去1年で自傷行為に及んだ割合は46%と全体の約半数にまで跳ね上がった。また低所得の家庭に暮らす子どもたちの場合も、自傷行為に走るリスクは平均を上回ったという。
今回の結果は、英国で2000~01年に生まれた子ども1万1000人を対象とした長期にわたる全国的な調査で15年に得られたデータに基づいたもの。14歳の少女に関しては、生活に不満を抱えたりうつ病になりやすいといった傾向が少年より大きいことも分かった。
調査に際し、ある若者からは「他の女の子のように可愛くない、優秀じゃないと感じて自分の体を傷つけたけれど、性別だけが理由じゃない気がする。男の子たちも同じように感じていると思うから」といった声が寄せられた。
チルドレンズ・ソサエティーの代表を務めるマシュー・リード氏は英PA通信の取材に対し、英国政府は弱い立場にある若年層とその家族に向けた支援を強化するべきだと主張。メンタルヘルスや福祉に関する援助を学校で受けられるようにした方がよいと指摘した。
先月公表された別の調査では、米国でも10代少女のほぼ4人に1人が自傷行為に及んでいるとの結果が出ていた。