英イングランド、今後5年で非喫煙者が9割に 保健当局

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英イングランドの喫煙率は、2023年に1割まで落ち込む見通しだという/NICOLAS ASFOURI/AFP/Getty Images

英イングランドの喫煙率は、2023年に1割まで落ち込む見通しだという/NICOLAS ASFOURI/AFP/Getty Images

ロンドン(CNN) 英保健省のイングランド公衆衛生局(PHE)はこのほど、向こう5年間でイングランドでは住民の10人に1人しかたばこを吸わなくなるとの試算をまとめた。この流れが続けば2030年には、英国の全人口に占める喫煙者の割合が5%を切る「スモーク・フリー(煙ゼロ)」の社会が訪れる可能性もある。

国家統計局によると英イングランドでは昨年、喫煙者の数が40万人減少し610万人となった。人口に対する比率は14.9%と、11年の19.8%、16年の15.5%から減少傾向が続く。

こうしたデータを受け、PHEは23年までに喫煙者の割合が8.5~11.7%にまで落ち込むと予測している。PHEを統括するダンカン・セルビー氏は今月、国民保健サービス(NHS)に対して、30年までに英国全域を事実上のスモーク・フリーにするよう取り組むべきだと提言したが、上記の数値の推移はこうした目標が達成可能であることを示唆するものだ。

喫煙に関連するイングランドでの死者数は、最新の統計となる16年で7万7900人。前年からは2%の減少となった。

ただ真の意味で社会をスモーク・フリーにするには課題もある。喫煙問題に取り組む慈善団体を率いるデボラ・アーノット氏はCNNの取材に答え、「喫煙率は平均して下がってはいるものの、経済的に困窮した人たちや社会的に恵まれていない立場の人たちは置き去りにされている」と指摘。目標達成のため、政府はこうした人々を念頭に置いた支出を行う必要があると主張した。

PHEによると管理職や経営者、専門職に就いている人たちでは喫煙者が10人に1人の割合なのに対して、現場の作業に従事する人たちは4人に1人が喫煙者だという。

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