JAXAの移動式探査ロボ2台、小惑星に着陸 世界初
(CNN) 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、探査機「はやぶさ2」に搭載した探査ロボット「ミネルバ2―1」2台を、小惑星「リュウグウ」に着陸させた。小惑星に移動式の探査ロボが着陸した例は、世界で初めて。
JAXAの発表によると、探査ロボは順調に作動し、地表の画像やデータを送り出している。
プロジェクトチームの報道担当者、久保田孝氏は「日本の技術のすごさを実感した。これが惑星探査のだいご味」と語った。
はやぶさ2はリュウグウに到着した後、高度約20キロを周回していたが、20日に接近を開始。高度約100メートルの位置から、自身の影が映る地表の写真も撮影していた。
リュウグウは直径約1キロのダイヤモンド型で、水や有機物を豊富に含んでいるとみられる「C型小惑星」だ。地球上の海や生命の起源、太陽系の成り立ちなどについてのなぞを解く手掛かりとなることが期待されている。
ミネルバ2―1にはステレオカメラや温度計、光センサー、加速度計、ジャイロスコープが搭載されている。
はやぶさ2は10月初めに、もう1台の探査機「マスコット」を投下する予定。10月末には爆発物で地表に穴を開け、地下の物質を採取する作戦も計画している。
来年12月にはリュウグウを後にし、20年末までにC型小惑星からの世界初のサンプルを持ち帰ることを目指す。米航空宇宙局(NASA)が別の小惑星へ送り込み、サンプル採取を予定している探査機は、23年に帰還する見通しだ。