中国で2000年前の酒を発見、ワインか 前漢時代の墓調査で
(CNN) 中国河南省の洛陽市の文化遺跡・考古学研究所は8日までに、同省での前漢王朝時代の墳墓発掘作業で2000年前のものとみられる青銅製のつぼの中にワインのようなアルコール性液体が入っているのを発見したと報告した。
中国の国営新華社通信に明らかにした。発見は今月6日で、液体の量は3.5リットルで色は透明な黄色だという。同研究所の所長は新華社に「ワインのようなにおいがしている」と述べた。
発掘作業ではこの他、粘土製や青銅製の出土品も見付かった。ガチョウの形をした大きな青銅製のランプも含まれていた。
洛陽市は中国の歴史において重要な意味を担ってきた。黄河や洛河の合流地点に位置し、交易の重要な中心地でもあり、西晋、北魏や後唐など多くの王朝の首都ともなってきた。
ワインはこれまで他の重要な遺跡の発掘作業でも見付かっていた。ジョージア(旧グルジア)では昨年、紀元前6000〜5800年の新石器時代にさかのぼる陶器の破片でぶどうの残存物が発見されていた。陶器にはワインに酸味を添えるとされる酒石酸の残滓(ざんし)があった。
ワイン醸造の痕跡とみられるもので、それまで歴史家がワイン醸造の開始時期と信じていた年代よりほぼ1000年も前に手掛けられていたことを示唆する材料になっていた。