新疆で治安関連建設費が急増、ウイグル人収容施設か 米シンクタンク
香港(CNN) 中国北西部の新疆ウイグル自治区で多数のウイグル人が収容施設に拘束されていると伝えられるなか、同自治区で近年、治安対策費が急増したとする報告書が新たに発表された。
米シンクタンク、ジェームズタウン財団が中国政府の財政データを分析し、5日に報告書を発表した。
それによると、新疆ウイグル自治区での治安関連建設費は2016年から17年の間に213%、200億人民元(3300億円)も増加していた。
同自治区の支出項目のうち、「収容施設管理」は239%、「司法」は118%、「そのほかの区内治安支出」は351%も増えていたことが分かった。
当局はウイグル人の収容施設について、職業訓練が目的だと主張している。だが報告書によれば、同自治区の職業訓練費は逆に、同じ1年間で7%減少していた。
報告書は「こうした事実は、職業技能の向上を図る大規模事業という話と食い違っている」と指摘。新疆で17年以降、行方不明になった多数のウイグル人らが、公安、司法当局の運営する事実上の政治的な「再教育施設」に強制収容されたことは、「ほぼ間違いない」と結論付けている。