日本沿岸でリュウグウノツカイの発見相次ぐ 「地震の前兆」と恐れる声も

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1850年ごろのリュウグウノツカイのイラスト/Hulton Archive/Hulton Archive/Getty Images

1850年ごろのリュウグウノツカイのイラスト/Hulton Archive/Hulton Archive/Getty Images

(CNN) 日本沿岸で最近、珍しい深海魚リュウグウノツカイが相次いで見つかった。この魚は「地震の前兆」という言い伝えもあり、インターネット上で心配の声も上がっているが、科学的な関連性は確認されていない。

富山湾では1日、定置網にかかったリュウグウノツカイ2匹が見つかった。富山県では昨秋以降、すでに射水市沖で全長4メートルのリュウグウノツカイが定置網にかかり、魚津市の海岸に全長3.2メートルの1匹が打ち上げられるなど、計5匹が確認されていた。

リュウグウノツカイは銀色の体と赤いひれが特徴で、水深200~1000メートルの深海にすむ。地震の前兆を知らせるという言い伝えもあるが、科学的な関連性は確認されていない。

魚津水族館の飼育員、西馬和沙さんはCNNの取材に対し、「リュウグウノツカイが大地震の前後に現れるという説に科学的な裏付けは全くないが、可能性を100%否定することもできない」と語った。発見が相次いでいる理由として、地球温暖化や未知の要因による影響も考えられるという。

2011年3月に起きた東日本大震災の前には、日本の沿岸に1年間で十数匹が打ち上げられたと報告されている。西馬さんは、地震発生前に海底で起きるわずかな地殻変動によって海流が変化し、その影響でリュウグウノツカイが海面近くまで浮上してくるのかもしれないと指摘する。

稲村修館長によれば、リュウグウノツカイはえさになるオキアミが海面まで浮上するとそれを追って移動し、沿岸部に姿を現すという。

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