トンガ沖にできた新しい島、NASAのチームが現地調査
(CNN) 南太平洋の島国トンガ沖に数年前に出現した新たな島「フンガトンガ・フンガハアパイ島」を米航空宇宙局(NASA)のチームが初めて訪れ、このほど現地調査の結果を発表した。粘り気のある泥や植物が見つかったという。
この島は、2014年に起きた海底火山の噴火で2つの島がつながって誕生した。当初は数カ月で姿を消すと思われていたが、17年に発表されたNASAの研究では「逆境を乗り越えて」生き残り、今後6~30年は存続する見通しだということが分かった。
研究者らは島の出現以来、人工衛星や無人機から観測を続け、精密な地図を作成していた。しかしNASAのチームが昨年10月、この島に足を踏み入れるまで、地表の様子を直接見ることはできなかった。
NASAゴダード宇宙飛行センターのダン・スレイバック氏が先月30日、公式ブログに投稿した報告によると、島の大半は豆粒ほどの砂利で覆われ、サンダルをはいた足の下に入り込んで「かなり痛かった」という。
色の薄い粘土質の泥も見つかった。粘り気が強く、灰とは違う。その正体が何で、どこから来たのかは分かっていない。
2つの島をつなぐ細長い陸地に植物が育ち始めていることが新たに分かった。NASAによれば、近くの島にすむ鳥のふんが肥料になったとみられる。
これまでに南岸で観測されていた波による浸食に加え、雨による浸食が予想より速く進んでいることも明らかになった。