わずかなランニングでも早死にのリスク軽減 国際研究チーム
(CNN) ランニングは距離にかかわらず早死にのリスクの低減につながるとの研究結果が学会誌に発表された。研究チームは、ランニング人口の増加が人々の健康状態の改善や長寿命につながる可能性があると指摘している。
米国、英国、中国やデンマークで行われた14の研究について、オーストラリアやタイ、フィンランドの研究機関の研究者が分析を行った。調査対象となったのは23万2149人で期間は5.5年から35年だった。
全体的にみて、走った人は距離がどうであれ、走らなかった人と比べるとあらゆる原因による死亡リスクは27%減少した。ランニングはまた循環器系の疾患とがんについて、それぞれ30%と23%リスクを減少させた。
研究者によれば、これまでの研究ではランニングが早死にのリスクを低減できるかどうか一貫した研究結果は出ていなかったという。
報告書を執筆した研究者は、今回の研究結果が、運動をしない人たちに対してはランニングに取り組むことに、すでにランニングをしている人たちにとってはそれを続けることのモチベーションにつながるかもしれないと述べた。
ランニングを勧めることについては、専門家から精力的な行動が突然の心臓死に関連しているとして懸念する声も出ている。
これについては、ランニングによる恩恵がリスクを上回るとしている。しかし、ランニングがすべての人にとって適切であるわけでない可能性もあるとして、アドバイスはケースバイケースで行うべきとも指摘した。
世界保健機関(WHO)はガイドラインで18歳~64歳の成人に対して、毎週適度な運動を150分もしくは精力的な運動を75分行うよう推奨している。