ティラノサウルスの近縁を新たに発見、北米で最古級 カナダ
(CNN) 肉食恐竜ティラノサウルス・レックス(Tレックス)と同じ系統に属する新種の恐竜のものとみられる頭部の化石の一部が、このほどカナダ・アルバータ州南部で発見された。同州のロイヤル・ティレル古生物学博物館が明らかにした。
この新種の恐竜は近縁にあたるTレックスより約250万年早い7950万年前、現在の北米に生息していたとみられる。成獣の体長は約7.9~9.1メートル、体重は2トンを超えていた。Tレックスの体長はおよそ12メートル。
カナダでティラノサウルスに属する恐竜の新種が発見されるのは50年ぶり。北米で見つかった同系統の恐竜としては最も古い種類のひとつだという。
カルガリー大学の博士課程に在籍し、この恐竜に関する論文の筆頭著者を務めたジャレド・ボリス氏は、当該の頭部の化石について、「他のあらゆるティラノサウルスと異なる数多くの特徴がみられる。上あごの端から端まで走る縦方向の隆起はその最たるものだ」と語った。
新種のティラノサウルスの歯を含めた頭部の化石/The Royal Tyrrell Museum of Palaeontology
化石は農業を営む古生物の愛好家がハイキングの途中で発見した。これにより、白亜紀後期の7400万~8000万年前には異なる種類のティラノサウルスが北米一帯に分かれて生息していたことが明らかになった。
化石はロイヤル・ティレル古生物学博物館で、今年展示される予定。