感染妊婦43人の調査、重篤化の傾向みられず NY
(CNN) 米ニューヨークで新型コロナウイルス感染が確認された妊娠中の女性43人の経過を調べた研究から、妊婦が特に重篤化しやすい傾向はみられないとの結果が報告された。胎児に感染した例もなかったという。
調査は先月13~27日に実施され、6日に結果が米産婦人科学会誌(AJOG)に報告された。
それによると、対象者全体の8割に当たる37人は軽症で、4人が重症、2人が重篤な状態に陥った。
検査で陽性反応を示して何らかの症状を示した妊婦29人のうち、25人は安定した容体で、入院時に酸素吸入の必要もなかった。
出産直後に新生児を検査したところ、感染は一人も確認されなかったという。SARS(重症急性呼吸器症候群)や新型インフルエンザは妊婦が合併症を起こしやすく、致死率も高かったとの報告とは対照的な結果になっている。
ただし研究チームは、妊婦のリスクを把握するにはさらに研究を重ねる必要があると指摘する。
また対象者のうち14人は症状がなく、入院中に発症したケース、または産科の入院患者全員を検査するようになってから感染が判明したケースのどちらかだったため、チームは妊娠中の入院患者全員に新型ウイルス感染の検査を実施するよう勧告。それが患者本人と家族、医療従事者を守ることになると主張している。