喫煙者のコロナ感染、重症の可能性より高く WHO報告
(CNN) 世界保健機関(WHO)は14日までに、喫煙者が新型コロナウイルスに感染した場合、非喫煙者に比べより深刻な病状につながる可能性が高いとの声明を発表した。
声明は、WHOが先月招集した公衆衛生専門家らの研究結果に言及。喫煙は肺機能を弱らせ、コロナウイルスや他の病気への抵抗をより困難にさせると述べた。
WHOは声明で、たばこは心臓病、がん、呼吸器系症状や糖尿病などの非感染性疾患を招く大きなリスクの要因になっていると指摘。これらの病状を抱える人間は新型コロナに感染した場合、重症につながるより大きなリスクにさらされると続けた。
WHOによると、たばこが原因の死者は世界規模で毎年800万人以上。直接的な喫煙による死者は700万人以上で、間接喫煙の被害を受けた非喫煙者が約120万人となっている。
一方、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校もWHOの今回の報告と似た新たな研究結果を発表。喫煙者に加え、喫煙経験者や電子たばこの利用者も新型コロナの重症につながるリスクが相当に高いとした。
この研究結果は同大のたばこに関連する研究団体がまとめたもので中国、韓国や米国で査読された論文など19本の内容を分析。この結果、新型肺炎に感染した場合、重症となった比率は喫煙者が30%で非喫煙者は17.6%だったとした。
ただ、喫煙が全体的な人口の中で新型コロナに感染するリスクにどう関わっているのかについては詳しい言及や結論などを避けた。今回の研究が依拠した論文などが新型コロナの感染者だけを対象にしていたことを理由にしている。