3億年前の脊椎動物の足跡発見、米グランドキャニオンで最古

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グランドキャニオン国立公園で見つかった足跡の化石が約3億1300万年前の脊椎動物のものだったことがわかった/Stephen Rowland

グランドキャニオン国立公園で見つかった足跡の化石が約3億1300万年前の脊椎動物のものだったことがわかった/Stephen Rowland

(CNN) 米アリゾナ州のグランドキャニオン国立公園で見つかった足跡化石が、約3億1300万年前の脊椎(せきつい)動物の足跡だったことが分かった。同公園で見つかった脊椎動物の足跡化石としては、これまでで最古のものだった。

同公園の発表によると、ネバダ大学ラスベガス校に在籍するノルウェーからの客員教授で地質学者のアラン・クリル氏が、2016年に学生たちとハイキング中に、化石足跡の残る巨岩を発見した。

クリル氏は同僚の古生物学者、スティーブン・ローランド氏に写真を送り、ローランド氏の研究チームが19日の米科学誌プロスワンに調査結果を発表した。

足跡化石はグランドキャニオンで多数見つかっているが、今回見つかったのは脊椎動物の最古の足跡だった。「爬虫(はちゅう)類など卵を産む脊椎動物の足跡としては地球上で最古級で、脊椎動物が砂丘を歩き回っていたことを裏付ける最古の痕跡」とローランド氏は位置付けている。

足跡が残っていた巨岩は、がけ崩れによって表面がむき出しになっていた。遊歩道からよく見える場所にあったが、クリル氏が気付くまでは誰も気にとめていなかったらしい。

この足跡は、2匹の動物が砂丘の斜面を歩いた跡を示していた。いずれも同じ側の前足と後ろ足が一緒に動き、次に反対側の前足と後ろ足が一緒に動く「側対歩」と呼ばれる歩き方をしていた。当時の動物についてはこれまで知られていなかった特徴的な歩き方だった。

側対歩は、犬や猫のような脊椎動物がゆっくり歩くときの歩き方で、今回の研究からは、脊椎動物が非常に早い時期からこの歩き方をしていたことが分かったとローランド氏は解説している。

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