「前例ない」高解像度の太陽黒点画像、新型望遠鏡でとらえる

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NSFのダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡で撮影された太陽の黒点=1月28日/NSO/AURA/NSF

NSFのダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡で撮影された太陽の黒点=1月28日/NSO/AURA/NSF

(CNN) 米ハワイ州にある国立科学財団(NSF)の太陽望遠鏡が初めて撮影した太陽表面の詳細な画像のうち、黒点の姿を写したものがこのほど公開された。太陽の活動を分析するうえで重要な黒点の姿を、かつてない鮮明さでとらえることに成功している。

画像はNSFのダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡で今年1月28日に撮影したもの。同望遠鏡のプログラムを統括するNSFのデービッド・ボボルツ氏は声明を出し、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で望遠鏡の稼働が多少遅れたとしつつ、今回の画像に関しては望遠鏡が持つ「前例のない」性能の一端が見て取れると指摘。今後の太陽研究に寄与する設備だとの認識を示した。

画像が撮影されたのは新たな太陽周期が始まったころに当たる。2019年12月が直近での太陽活動極小期だった。この時期は太陽の活動が低下し、黒点も少なくなる。

太陽周期は11年ごとに1つのサイクルが終了し、次の11年でまた新たな活動の変化を繰り返す。今回の周期では25年半ばに活動のピークとなる太陽活動極大期が訪れると予想されている。

NASAのソーラーダイナミクス天文台で撮影された太陽極小期(左、2019年12月)と太陽極大期(右、2014年7月)の可視光画像/NASA's Solar Dynamics Observatory
NASAのソーラーダイナミクス天文台で撮影された太陽極小期(左、2019年12月)と太陽極大期(右、2014年7月)の可視光画像/NASA's Solar Dynamics Observatory

前回の活動極大期には120個の黒点が観測された。今回のピーク時の黒点の数は115個前後になるとみられる。

黒点は太陽フレアと呼ばれる爆発現象と関係があり、光やエネルギーが宇宙へ放出される際の起点となる。こうした現象は人工衛星や 全地球測位システム(GPS)、ロケット並びに飛行機の運航、宇宙飛行士の船外活動などに影響を及ぼすことがある。

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