誕生間もないキリンの赤ちゃん、母親に踏まれて死ぬ 米テネシー州
(CNN) 米テネシー州ナッシュビルの動物園で、誕生間もないマサイキリンの赤ちゃんが、母キリンに踏まれて命を落とした。動物園が明らかにした。
キリンの赤ちゃんは16日にナッシュビル動物園で誕生した。6歳の母キリン「ナーシャ」にとって、今回が初めての出産だった。
しかし赤ちゃん誕生の発表後、飼育係が異常に気付き、同動物園は同日、赤ちゃんが母キリンに踏まれて死んだと発表した。
「動物診療チームがすぐに介入したが、赤ちゃんを救うことはできなかった」「検視の結果、首に外傷が認められたが、さらなる検査を行って根本的な原因がなかったかどうか判断する」と動物園は説明している。
同動物園獣医師長のヘザー・シュワルツ氏は「ナーシャの赤ちゃんを亡くしたことに打ちのめされている」「この赤ちゃんが可能な限り最高の診療を受けられるよう、我々は最善を尽くしてきた。私たちは死産の恐怖から蘇生の喜びへ、そして苦悩へと切り替わった」と語った。
6歳のナーシャにとって初めての子どもだった/Nashville Zoo
動物園は当初、ナーシャの出産の様子をライブ映像で中継していた。出産時の合併症のため中継は打ち切られたが、赤ちゃんは無事に誕生。「驚いたことに、赤ちゃんがやって来た。私たちの予想とは違った方法で! 出産に伴う合併症があり、我々のチームが介入して出産を助けた。母子ともに元気そうに見える」。動物園は当時、そうツイートしていた。
シュワルツ氏によると、赤ちゃんが元気そうに見えたので母親と一緒に過ごさせることにしたが、触れ合っている間にナーシャがうっかり赤ちゃんを傷つけてしまったらしい。
キリン保護財団によると、マサイキリンは過去30年の間に個体数が約50%減少して絶滅の危機にさらされている。
ナーシャは元気そうな様子だといい、今後数日は飼育係がなぐさめながら、入念に世話することにしている。