約70年前に学校でなくした財布、元の持ち主に戻る 米
(CNN) 米バージニア州の学校でこのほど、約70年前に生徒がなくした財布が発見され、無事に元の持ち主に戻る出来事があった。
建設請負業者が、ポクソン中学校の古い体育館のがれきの中にあった配管から財布を発見した。体育館は学校の改築に伴って取り壊されていた。
財布の状態はかなり悪かったが、学校が元の持ち主を見つけ出すための手がかりがいくつか入っていた。持ち主のエスター・フレンチさん(85)は看護学校に進学し、結婚して名前が変わり、1957年以降はコネティカット州で暮らしている。
フレンチさんはCNNの取材に対し、「この話を聞いたとき、信じられなかった」と語った。
学校がCNN提携局のWTKRに語ったところによれば、財布の中には色あせた写真が2枚と1951年のクリスマスの切手、カレンダー、コインが85セント分入っていた。小さな青色のアドレス帳と、黄色くなった新聞の切り抜きもあった。切り抜きには読者に対して朝鮮戦争に従軍している海軍の兵士のために祈りをささげてほしいと書かれていた。
フレンチさんは、なぜこの切り抜きを手元に置いていたのか覚えていないと述べた。しかし、ポクソン近くには海軍の基地が多数ある。
フレンチさんが覚えているのは、体育館の壁のレッジに財布を置いたところ、穴に落ちて、れんがの建物の深くにもぐってしまったことだ。
フレンチさんは、財布をなくした当初は非常に動揺したという/WTKR
「財布をなくしたときに、できることはなかった。当時、おそらく報告はしたが、取り戻せないことはわかっていた。あのときは残念に思った」(フレンチさん)
フレンチさんによれば、財布を無くしたのは16歳か17歳だった1951年から52年の学期だった。当時、学校は高校だった。
ポクソン市の教育長によれば、フレンチさんを探すのに多少の調査は必要だったが、この地域に住んでいる血縁者を発見したという。
フレンチさんによれば、いとこや、この話を聞いたクラスメートから連絡があった。子どもたちや孫たちも財布を目にするのを楽しみにしているという。