週55時間以上の長時間労働で年間74万人超が死亡 WHO

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週55時間以上の長時間労働に関連する疾患で年間70万人超が死亡しているという/Timothy A. Clary/AFP/Getty Images

週55時間以上の長時間労働に関連する疾患で年間70万人超が死亡しているという/Timothy A. Clary/AFP/Getty Images

ロンドン(CNN Business) 世界保健機関(WHO)は17日、週55時間以上の長時間労働による脳卒中や心疾患のために、世界で年間数十万人が死亡しているとの推計を発表した。

WHOと国際労働機関(ILO)の推計によると、2016年の1年間で約74万5000人が、週55時間以上の長時間労働のために死亡した。

死者のほとんどは60~79歳で、45~74歳の時に週55時間以上働いていた。

死者の72%は男性が占め、太平洋西部や東南アジアに住む中高年の労働者が特に多かった。この研究結果は17日の学会誌に発表された。

長時間労働が関係する心疾患による死亡は2000~2016年の間に42%増え、脳卒中は19%増加した。

週に55時間以上働く人が脳卒中を起こすリスクは、週35~40時間労働の人に比べて推定35%高く、動脈が狭くなって起こる虚血性心疾患で死亡するリスクは17%高いことがわかった。

WHOの専門家は「週55時間以上働くことは深刻な健康被害をもたらす」「政府も雇用主も従業員も、長時間勤務が早死ににつながり得るという事実に目覚めるべき時だ」と強調している。

長時間労働と死亡との関係についてWHOは、長時間労働に伴う精神的ストレスが生理的反応を引き起こし、心血管系の反応や組織の病変を誘発させると指摘する。

さらに、喫煙、飲酒、食生活の乱れ、運動不足、睡眠不足や回復力の低下など、ストレスに反応した健康を害する行動は全て、心疾患や脳卒中を引き起こすリスク要因と考えられる。

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