中国、探査車「祝融」の火星着陸に成功 国営メディア
(CNN) 中国は15日午前、探査車「祝融」を火星に着陸させることに成功した。国営新華社通信が伝えた。火星に探査車を着陸させたのは史上2カ国目。
祝融は中国神話の火の神にちなんで命名された探査車。火星の「ユートピア平原」内の事前に選定された場所に着陸したという。
太陽光で駆動する6輪車の祝融は重さ約240キロで、6つの観測機器を搭載している。今後は着陸機から降ろされ、火星地表で生命を探す3カ月のミッションに乗り出す。
ミッションでは周回機「天問1号」から祝融に信号が送られ、火星の1年間にわたって惑星全体の調査が実施される見通し。天問1号は火星の周回軌道上で3カ月間、着陸エリアの様子を探ってきた。
天問1号は昨年7月23日、中国南部・海南省の文昌宇宙発射場から、大型ロケット「長征5号」に搭載されて打ち上げられた。その後7カ月をかけて火星に向かい、今年2月に周回軌道に入った。
昨夏には天問1号のほか、2月に火星着陸を果たした米航空宇宙局(NASA)の探査車「パーサビアランス」や、やはり2月に火星周回軌道に入ったアラブ首長国連邦(UAE)の探査機「ホープ」も打ち上げられていた。
UAEの探査機は着陸の予定はなく、軌道上から火星を調査するのみとなる。