中国ロケットの再突入、NASAが「無責任」と非難 モルディブ近海落下
ニューヨーク(CNN Business) 米航空宇宙局(NASA)は9日、制御不能になった中国ロケットの残骸がインド洋に落下した問題をめぐり、中国を非難する声明をウェブサイトに掲載した。
NASAのビル・ネルソン長官は声明の中で、「宇宙に進出する国家は、宇宙から再突入した物体が地上の人々や器物に及ぼすリスクを最小限に抑えなければならない」と述べ、「中国はそうした宇宙ごみに関する責任を果たしていない」と非難した。
中国政府の有人宇宙飛行プロジェクト弁公室がSNS大手の微信(ウィーチャット)に掲載した情報によると、大型ロケット「長征5号B」は大気圏に突入して機体の大部分が燃え尽きたが、一部はインド洋の島国モルディブ西部に落下した。
モルディブに残骸が漂着しているかどうかは不明。
米宇宙軍は、長征5号Bがアラビア半島上空で大気圏に再突入したと発表していた。
欧州宇宙機関(ESA)が予測していた地球上の「危険区域」は「北緯41.5度から南緯41.5度の間」だった。この範囲には、米ニューヨーク以南のアメリカ大陸とアフリカ、オーストラリア、日本以南のアジア、および欧州のスペイン、ポルトガル、イタリア、ギリシャが含まれていた。