野口さん乗せたスペースXの宇宙船、ISSから無事帰還
米テキサス州オースティン(CNN Business) 日本人宇宙飛行士の野口聡一さんなど4人を乗せて国際宇宙ステーション(ISS)から帰還した米スペースX建造の宇宙船「クルードラゴン」1号機が現地時間の2日未明、米南部のメキシコ湾にパラシュートで着水した。
野口さんと米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士マイケル・ホプキンスさん、ビクター・グローバーさん、シャノン・ウォーカーさんの4人は4月30日にクルードラゴンに乗り込み、幅約4メートルのカプセル形の船内で一夜を過ごした。同船はエンジン噴射から大気圏突入準備まで一連の作業を完全自律式で行った。
クルードラゴンは米東部標準時の2日午前2時ごろ大気圏に突入し、パラシュートを展開して速度を減速、午前2時56分、フロリダ州パナマシティー沖の海上に着水した。
米国企業が建造した宇宙船でISSに向かった宇宙飛行士の帰還は、スペースXとNASAにとって画期的な出来事だった。クルードラゴン1号機の宇宙滞在期間は過去最長の5カ月を超えた。
クルードラゴンを使って宇宙飛行士が帰還したのは、昨年8月に打ち上げられたデモ2号機に次いで今回が2度目だった。
海上では船舶が待機して、着水したクルードラゴンを回収した。回収を急がなければ、波に揺られて中にいる宇宙飛行士たちが重い船酔いを起こす恐れがあった。