中国で頭骨発見の「ドラゴンマン」、初期人類の新種か
(CNN) 中国北東部ハルビンの井戸に80年以上隠されていた頭骨について、初期人類の新種に当たる可能性があることが分かった。25日付の米科学誌ジ・イノベーションに論文が掲載された。研究者らは頭骨の主を「ドラゴンマン」と呼んでいる。
頭骨は保存状態が良く、年代は13万8000~30万9000年前にさかのぼる。太い鼻や低い位置にある眉毛といった原始的な特徴と、平らできゃしゃな頬骨を含め、よりホモサピエンスに近い特徴を併せ持つ。
研究チームによると、頭骨の主はおそらく50歳の男性で、極めて幅の広い顔、大きな眼窩(がんか)に入った深い眼球、大きな歯を持っていた可能性がある。脳のサイズは現生人類と同程度とみられるという。
英ロンドン自然史博物館で人類の起源の研究を率いる論文の共著者、クリス・ストリンガー氏は「ハルビンの頭骨は私がこの50年で見た中で最も重要な化石だ。人類史を語る上で東アジアや中国がいかに重要かを示している」と語る。
研究者はこのホミニン(ヒト属)を、頭骨が見つかった黒竜江省にちなみ「ホモ・ロンギ(竜人)」と名付けた。