絶滅と思われた極小カメレオンの生息を確認、危機は変わらず マラウイ
(CNN) 森林伐採のため絶滅したとみられていた極めて小さなカメレオンの種が生存しているのが確認された。ただ依然として絶滅の脅威にさらされた状態だという。
当該のカメレオンは「チャップマンズ・ピグミーカメレオン」と呼ばれる種で、2日刊行の学術雑誌「Oryx」によると体長は最大でもわずか5.5センチ。アフリカ南東部マラウイの低地の熱帯雨林に生息する。
学界では1992年に初めて紹介されており、世界で最も珍しいカメレオンの種の一つだ。
南アフリカ国立生物多様性研究所に在籍し、今回の論文の筆頭著者を務めたクリスタル・トリー氏はチャップマンズ・ピグミーカメレオンについて、体色はほぼ茶色だが、かなり美しい青色や緑色に変化させることができると説明。他のカメレオンとは対照的に、ピグミーカメレオンは性格がおとなしいとも述べた。
カメレオンの絶滅リスクは爬虫(はちゅう)類全体の平均よりもはるかに高い。今回の論文ではカメレオンの種のうち34%が絶滅危惧種に指定され、18%がそれに近い状態にあると指摘している。絶滅の危険にさらされているのは大半が森林での生活に特化した種で、特定の環境でなければ生きられないという。