米軍が少女から奪った誕生日ケーキ、77年を経て「返還」 イタリア
翌朝目覚めると、母親がミオンさんのために焼いて窓辺に飾っておいたバースデーケーキが、米軍に持ち去られていた。
ゴムラック大佐はこの時のミオンさんの気持ちを「抜け目のない米兵にバースデーケーキを奪われて、彼女の幸せは失望に変わった」と代弁した。ウォリス軍曹は「ケーキを返すことができてうれしい」と感慨深げだった。
この時の戦闘では米兵少なくとも19人が死傷した。戦闘が収まるとビチェンツァの住民は米兵との交流を深め、パンとワインでもてなしている。
何百人もの米兵やイタリア兵、警官、地元住民などが見守る中、ミオンさんは「明日は一生忘れることのないこの素晴らしい日を思い出しながら、家族全員でこのデザートを食べます」と言って涙をぬぐった。