ロシアの元F1ドライバーの資産凍結 イタリア警察
(CNN) イタリア警察はロシアの元F1(フォーミュラワン)ドライバー、ニキータ・マゼピン氏と父親で新興財閥(オリガルヒ)のドミトリー氏の所有する資産1億500万ユーロ(約143億円)を凍結した。
11日の声明で明らかにした。同氏父子は、欧州連合(EU)がロシアによるウクライナ侵攻を受けて発表した制裁対象の個人に名を連ねていた。
EUによれば、父親のドミトリー氏は「プーチン大統領に最も近い取り巻きの一人」。2月にはプーチン氏の招きで他の36人の実業家らとともに会合に参加し、経済制裁がロシアに及ぼす影響について話し合ったという。
上記の声明によると、ニキータ氏は先月5日までF1チームのハースに所属していた。凍結された資産は伊サルディーニャ島のポルティスコにある居住施設。
資産の所有権は「外国企業」を通じて父子に結びついていた。
マゼピン氏のマネジャーはCNNの取材に対してコメントを控えた。
資産が凍結される前、ニキータ氏は英BBCのインタビューで制裁対象とされるのに同意できないとの考えを表明。措置に対抗する意思はあるものの、現状では難しいとの見方を示唆した。そのうえで、こうした動きは「我が国に対するキャンセルカルチャー」だと語った。
CNNは父親のドミトリー氏にも本人の会社を通じてコメントを求めた。
F1チームのハースはロシアのウクライナ侵攻を受けて、ニキータ氏との契約を解除していた。