米フロリダ州沖のソトイワシ、抗うつ薬や降圧薬の陽性反応

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米フロリダ州の沿岸部に生息するソトイワシから、抗うつ薬や降圧薬などの成分が検出されたことがわかった/From Florida International University

米フロリダ州の沿岸部に生息するソトイワシから、抗うつ薬や降圧薬などの成分が検出されたことがわかった/From Florida International University

(CNN) 米フロリダ国際大学が魚類保護団体と共同で行った調査で、フロリダ州の沿岸部に生息するソトイワシから、抗うつ薬や降圧薬といった処方薬の成分が検出された。

ソトイワシは大西洋や太平洋に広く生息する魚で、同大と保護団体のBTTは2018年から3年がかりで、同州南東部のビスケーン湾と南部のフロリダキーズ沿岸に生息するソトイワシ93匹の血液と組織を採取して調査した。

その結果、ソトイワシ1匹あたりの平均で、高血圧薬、抗うつ薬、前立腺治療薬、抗生剤、鎮痛剤など7種類の医薬品成分が検出された。全部で17種類の医薬品が組織から検出された個体も1匹いた。

この調査結果について同大の専門家は、深刻な海洋汚染問題と位置付ける。「医薬品の脅威は、藻類や海水の濁りと違って目に見えない。しかし今回の結果は、私たちの漁業に対する恐ろしい脅威を物語り、長年の排水インフラ問題に対応する差し迫った対応の必要性を浮き彫りにした」(フロリダ国際大学のジェニファー・リヘイジ准教授)

医薬品汚染はソトイワシの習性に悪影響を及ぼす恐れもある。

ソトイワシは乱獲や生息地の減少、海洋汚染によって個体数が減り、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「準絶滅危惧種」に分類されている。

フロリダ州魚類野生生物保護委員会によると、ソトイワシは13年以来、釣った魚をその場で放流しなければならない「キャッチ・アンド・リリース」種に指定されている。

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