韓国初の国産ロケット、打ち上げ成功 2回目の挑戦で
韓国ソウル(CNN) 韓国は21日、初の国産ロケット「ヌリ」を打ち上げた。昨年失敗した打ち上げに続き、2回目で成功した。
ヌリは全長47メートルあまり、重さ200トンの3段式ロケット。今後2年間にわたって大気を観測する小型衛星や、1.3トンの衛星模型など計5基を搭載し、同日午後4時に南部の羅老(ナロ)宇宙センターから発射された。
尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は、「韓国から宇宙への道が開けた」「過去30年に及んだ困難な挑戦の成果だ」と語った。
韓国航空宇宙研究院(KARI)によると、これまでに1トン以上の衛星を搭載できるロケットを開発したのはロシア、米国、欧州連合(EU)、中国、日本、インドだけだった。
韓国は昨年10月、衛星模型1基を搭載したヌリの打ち上げに挑戦したが、この時は3段目のエンジンが止まり、模型を軌道に投入できなかった。
同国が最初にロケットを打ち上げたのは2009年。ロシアが開発したエンジンが使われ、09、10年とも軌道に到達しなかった。13年の打ち上げでついに軌道に乗せることに成功したが、この開発にもロシアの技術を使っていた。
国産のヌリの開発には10年以降、2兆ウォン(約2000億円)近い資金を投じてきた。KARIによると、国内の企業計300社が開発に参加したという。