新たなUFO目撃報告、350件超える 米政府が入手
ワシントン(CNN) 米政府は2021年3月以降、未確認航空現象(UAP)と呼ばれる事象に関する新たな報告を350件以上受け取った。一般には未確認飛行物体(UFO)として知られるこれらの現象のうち、半数超は現時点で解明できていないという。国家情報長官室(ODNI)が12日に公表した報告書で明らかにした。
報告書によれば、現象の追跡、検証を担う国防総省の部局は全報告中163件について初期段階の見方として「気球もしくは気球に属する存在」と判断している。その他30件余りはドローンや鳥、天気事象、ビニール袋などのごみによるものとされた。
しかし、「当初の評価も、確認済みか未確認かを確実視するものではない」と、報告書は注意を促す。残る171件の報告については、依然として米政府による説明がなされていないという。
「これらの特徴づけられていないUAPは、通常にない飛行性質や能力、性能を示したように思われる。一段の分析が必要だ」と、報告書は述べた。
新たな報告の大半は、海軍と空軍のパイロット、オペレーターから寄せられたもの。彼らは作戦上の任務を遂行中にUAPを目撃し、事象に関する報告を行ったという。
今回の報告書はこれらのUAPについて、航空アセットに衝突の危険をもたらし、結果的にパイロットは飛行パターンを調整しなくてはならなくなる可能性があると警告。ただこれまでのところ、米軍の機体とUAPとの衝突に関する報告はないと述べた。
連邦議会からUAPもしくはUFOを調査するよう圧力を受け、国防総省はパイロットらに対し、説明のつかない目撃事例の報告を積極的に求めている。情報機関はこの問題に関する最初の報告書を21年に公表した。