ジャイアントパンダ2頭、カリフォルニア到着 米に21年ぶり貸与
(CNN) 21年ぶりに中国から米国に貸与される2頭のジャイアントパンダが26日、米カリフォルニア州に到着した。中国国営メディアが伝えた。
国営中央テレビ(CCTV)によると、雲川(ユンチュアン)と鑫宝(シンバオ)の2頭は四川省にある保護研究センターの碧峰峡基地を26日夜に出発し、チャーター機に乗せられて米国に向かった。
新華社通信によると、同機は香港を経由して現地時間の27日午前、米ロサンゼルス国際空港に到着。間もなくサンディエゴ動物園に向けて出発する。
パンダの貸与は今年2月に正式決定。中国の習近平(シーチンピン)国家主席はその数カ月前から、「友好特使」として米サンディエゴ動物園にパンダを贈る意向を示していた。
CCTVによると、シンバオは2020年7月に生まれた「優しくて行儀のいい」メスのパンダ。一方、19年7月に生まれたオスのユンチュアンは「賢くて活発」な性格だという。
サンディエゴ動物園野生動物連盟によると、中国で行われた出発式には米中の来賓が出席し、パフォーマンスやギフト交換が行われた。
移動中は2頭のために新鮮な竹やタケノコ、果実、野菜、特製コーンブレッドなどが用意され、両国の5人の飼育員や獣医師が付き添っている。米国に到着後は新しい環境に慣れさせるため、中国の専門員が3カ月間滞在する。
一般公開は数週間後になる見通しで、獣医師が公開できると判断した時点で動物園が予定を発表する。
中国は「パンダ外交」を通じて20カ国以上にパンダを貸与しており、米国への貸与は1972年にさかのぼる。しかし近年は米中関係の悪化に伴い、貸与数が減少。サンディエゴ動物園で飼育していた2頭のパンダは2019年に中国に返還されてていた。
ユンチュアンの母親は、同動物園で07年に生まれた珍珍(ジェンジェン)。祖母にあたる白雲(バイユン)は中国生まれで同動物園に貸与され、19年に27歳で中国に返還された。