夏はボディー・シェイミングが気になる季節、ポジティブに過ごす方法は?
(CNN) 夏は特に、体の見た目に関するプレッシャーを強く感じる。このプレッシャーは、広告、有名人、インフルエンサー、SNS上の友人、さらには鏡を見ている自分の心の声などあらゆるところからやってくる。
結婚と家族の問題を扱う専門家のレベッカ・モラベック氏は、「水着姿が怖くて子どもと一緒にプールに入らない母親や、当日特に苦しい思いをしているために友達と出かけるのをやめる摂食障害の人など、見た目に対するプレッシャーが人々に影響を与えているのが分かる」と話す。
ボディーイメージとは自分の体に対する考え方や感じ方を指す。ボディーイメージのコーチングを行うブリ・カンポス氏は、これは鏡に映る姿だけに影響されるものではなく、自分を取り巻く文化や、より広い自身のメンタルヘルスからのメッセージさえも、自分の体との関係に影響を与える可能性があると説明する。
快適さとつながり
人はどのように見えるべきかというメッセージに加えて、夏の身体感覚は、人々の体への注意を高めることが多いという。汗をかいたり、暑さを感じたりすることで自分の体も感じざるを得なくなるからだ。
カンポス氏によると、人々は暑さ、発汗、べたつきなどが夏に経験することの一部に過ぎないと認める代わりに自分自身に問題があると考えることが多い。
カンポス氏は、自分の体との関係を改善するために、より楽しい方法で自分とつながる方法を見つけることを勧めている。
一つは着心地のよい服を着ることだ。サイズが合わない服を着ていると一日中不快感を覚え、自分の体に腹を立てることになるからだ。
二つ目は、快適な方法で自分の体とつながる方法を探すことだ。例えば、冷たいプールに飛び込んだり、朝一番のコーヒーを飲んだり、ペットを抱っこしたり、愛する人とハグをしたりするときの感覚に集中するといった具合だ。
「それが『自分の体に気持ちいい』と言える、つながりのある瞬間だ」(カンポス氏)
SNSと現実
完璧なポーズの水着の写真、ぜいたくな休暇、輝く太陽など、SNSにあふれる夏の投稿は魅力的に映る。
看護学博士のホイットニー・トロッター氏は、多くの人は自分がそのイメージに合っていない場合、みんなに気づかれるだろうと考えていると話す。
カンポス氏の顧客は、夏のバーベキューや集まりに行くのが不安だと打ち明けるという。自分がどの食べ物を選ぶかに他人が注目すると思うからだ。
モラベック氏によると、こうした不安を解消するのに役立つ方法の一つは、パーティー、ビーチ、プール、レストランなど外の世界に出かけて、参加している人をただ観察することだ。そこでは、SNSに投稿される厳選された画像とは異なる、あらゆる体形、大きさ、バックグラウンドの人々が集まり、楽しんでいることだろう。
「他の人とつながり、自分とつながることだけに集中したら、人生はどんなふうになるだろう」(モラベック氏)
本人が思うほど周囲はその人の体形に注意を払ってはいない。過剰な自意識でせっかくの夏を台無しにするべからず/Jordi Salas/Moment RF/Getty Images via CNN Newsource
見た目より自分が望むものに向けて努力する
社会的に理想とされる体形になろうとする努力には、そうなったらもっと重要なものを手に入れられるという考えが隠れていることが多い。
見た目が違っていたら、愛する人と一緒に夕日を眺めたり、子どもたちと一緒に波に乗ったり、親しい友人たちと休暇を楽しんだりしていたかもしれない。本当にそうだろうか。
モラベック氏は、自分の体の見た目ではなく、人生で望むものに向けて努力することに注意を向けることを勧めている。
「悪いボディーイメージを持っているときは他に何が起きているかを確認してほしい」「孤独や孤立を感じているのか、満たされていないと感じているのか」(モラベック氏)
見た目だけで人を愛することはめったにない。求めているつながりを得るには体形を変えるよりも優れた方法がある。
カンポス氏は、体形を変えても必ずしもつながりや帰属意識の問題が解消されるわけではないことに注意したほうがよいと語った。