3千メートル級の海山、希少な海洋生物も発見 太平洋の海底探査

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海山の面積は約70平方キロメートルとみられている/Schmidt Ocean Institute

海山の面積は約70平方キロメートルとみられている/Schmidt Ocean Institute

(CNN) 太平洋の海底探査を行っている米シュミット海洋研究所が、高さ3000メートルを超す海山を新たに発見し、地図を作成した。

海山の比高は3109メートル。南米チリから1448キロの沖合にある。この山を形成する海底山脈には、さまざまなカイメンや太古サンゴ、希少な海洋生物(初めて撮影されたイカの仲間など)が生息している。

同研究所率いるチームは今月、探査艇「R/V Falkor (too) 」を使った28日間の探査を完了。船体下部にある音波探査機を使って海山の地図を作成した。

専門家の推定によると、世界の海には比高1000メートルを超す海山が10万以上あり、さまざまな種の貴重な生息地となっている。今回発見された海山は、ギリシャのオリンポス山(標高2917メートル)より高く、富士山(同3776メートル)よりやや低い。

水中ロボットを使った海山の尾根の探査では、多様な海洋生物が生息する場所が見つかった。

深海に生息するおばけの「キャスパー」のような真っ白なタコは、南太平洋で初めて発見された。たこのキャスパーはまだ捕獲されたことがないため、学名は付けられていないという。

「空飛ぶスパゲティモンスター」/ROV SuBastian/Schmidt Ocean Institute
「空飛ぶスパゲティモンスター」/ROV SuBastian/Schmidt Ocean Institute

ほかにも特徴的な糸状の姿から「空飛ぶスパゲティモンスター」とも呼ばれるクダクラゲの仲間も2匹を確認。少数の標本でしか知られていなかったダルマイカの仲間の生きた姿を初めて撮影することにも成功した。

公海にあるナスカリッジで行われた探査は、今年3回目だった。この海域は、公海の海洋生物保護を目的として初めて国連で採択された2023年の協定に基づき、保護対象候補とされている。

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