海へ逃げたペンギン、2週間ぶり無事発見 台風が奇跡の追い風に
しかしペンにとってはこの台風が助けになった。船舶が運航できなかったためにペンは衝突せずに済み、漁網にかかることもなかった。記録的な大雨のために水分を補給して体を冷やすこともできた。
生き延びられたのは台風のおかげだったと今井さんは言い、ほとんど奇跡のようなタイミングだったと話している。
当初は台風に阻まれて捜索ボートを出すこともできなかったが、今月8日になって、行方不明になった場所から約13キロ離れた海岸付近を泳いでいたペンが発見された。ペンが普段飼育されている施設からはわずか10分ほどしか離れていなかった。
ペンにけがはなく、健康状態も良好だった。糞(ふん)の量も相当多かったといい、泳ぎながら魚やカニを餌にしていたらしいと今井さんは推測する。それまで生きた魚は食べたことがなかった。
今井さんはCNNの取材に応じながら、今もペンは隣で気持ち良さそうに寝ていると話し、本当に奇跡でしかないと言い添えた。