ダークチョコに2型糖尿病予防の効果か 「週5片でリスク2割減」
(CNN) ダークチョコレートのかけらを週に5個以上食べれば、生活習慣病とされる2型糖尿病のリスクが21%低減するとの研究結果が報告された。
米ハーバード公衆衛生大学院の博士課程で栄養学を研究する学生らのチームが4日、英医学誌BMUに発表した。チームは白人の成人から4年ごとに25年間、食生活のアンケートを取った大規模な観察研究を基に、チョコ好きの11万1000人がダークチョコ、ミルクチョコをどのくらい食べていたかを調べた。
食事や生活習慣の要因を調整した結果、1オンス(約28グラム)のチョコを週に5回以上食べていたグループは、残りのグループに比べて2型糖尿病にかかるリスクが10%低いことが分かった。
さらにチョコの種類別に調べたところ、ミルクチョコを食べるグループは糖尿病リスクに変化がなく、長期的な体重増加がみられたのに対し、ダークチョコを食べるグループではリスクが21%も下がったうえ、体重は増えていなかったという。
ダークチョコはミルクチョコに比べ、カカオの含有率が高い。カカオには抗酸化物質のフラボノイドが多く含まれ、これが糖尿病予防の効果をもたらしている可能性がある。
ただし専門家によれば、チョコには砂糖が入っていて、血糖値への影響が懸念される。最近の研究では、カカオを原料とする食品に重金属の鉛とカドミウムが含まれていると報告された。また昨年12月の大規模な研究では、カカオの摂取で糖尿病のリスクは下がらないとの結果が出た。
とはいえ、研究チームの責任者は「チョコが好きな人ならば、ミルクでなくダークにするなどのちょっとした選択で健康への効果が期待できる」と話している。