陳列棚ロボット、全米50店舗に拡大へ ウォルマート
ニューヨーク(CNNMoney) 米小売り大手ウォルマートが3年前からカリフォルニアなど3州の一部店舗で導入していた陳列棚管理ロボットの実験を、全米の50店舗に拡大する。
陳列棚管理ロボットは店内の通路を行き来して、品切れになっている商品や、ラベル表示や価格表示に誤りのある商品を見つけると従業員に知らせる。
ウォルマートの26日の発表によると、来年1月末までにこのロボットをテキサス州エルパソやフォートワース、フロリダ州ジャクソンビルなどの店舗に導入する。
ウォルマートはこのロボットについて、従業員の代わりではなく、従業員を助けるために導入すると強調。「我々は常に、お客様のために熱心に働く素晴らしい人材を求めている。この技術は従業員を助け、どうすれば一番お客様のためになるかを知らせる道具になる」(ウォルマート広報)と説明している。
米国ではアマゾン・ドット・コムが実店舗に進出する中で、小売り各社の多くは人員削減を余儀なくされている。自動化によってそうした動きが加速する可能性もある。
そうした中でウォルマートは、インターネット事業への積極的な投資が奏功して、2017年の業績は好調だ。ネット通販業者のJet.comやニューヨークで24時間配達サービスを展開するパーセルなど一連の買収を通じて、アマゾンへの対抗に力を入れている。
商品の配達でも新技術の実験に乗り出し、配達員が留守宅に入って冷蔵庫に直接商品を届けるサービスを試験的に実施すると発表していた。客は自宅に設置したカメラと手持ちのスマートフォンで、配達の様子を確認できる。