時速1000キロで荷物を輸送、運輸の革新目指す「ハイパーループ」

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磁気浮上技術により貨物を超高速で地上輸送する運輸インフラの構想が発表された

磁気浮上技術により貨物を超高速で地上輸送する運輸インフラの構想が発表された

(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、磁気浮上技術を使って貨物を超高速で地上輸送できる「PCワールド・カーゴスピード」の構想が発表された。実現すれば、運輸業界に革新を起こす存在になるかもしれない。

カーゴスピードの構想は、米新興企業バージン・ハイパーループ・ワンと、UAEの運輸会社DPワールドが発表した。真空管の中の密封カプセルを、磁気浮上技術を使って輸送する仕組みで、「航空便のスピードと、トラックに近いコストで貨物を輸送できる」としている。まだ実験段階にあり、具体的な料金は発表していない。

こうしたシステムは、起業家イーロン・マスク氏の着想をもとに多数の企業が開発を進めており、バージン・ハイパーループ・ワンの実験ではこれまでに時速387キロを達成。同社はいずれ、最高時速1000キロでの輸送が可能になると予想している。

同社のロブ・ロイド最高経営責任者(CEO)によると、カーゴスピードを使えば、現在トラックで4日間かかっている輸送時間を16時間に短縮できる見通し。コストはトラックより50%高くなるものの、航空便に比べると5分の1以下に抑えられると推定している。

このシステムは、貨物輸送にも旅客用にも利用できる。ハイパーループ・ワンは、UAEとインド、サウジアラビアでプロジェクトの交渉に当たっており、いずれも初の実用化に向けて意欲を見せているという。

実現すれば、車で1時間半を要するドバイ中心部とアブダビを結ぶルートは、12分に短縮される。

2017年にハイパーループ・ワンの会長に就任したリチャード・ブランソン氏は、電子商取引が原動力となって消費者や企業の行動に劇的な変化を引き起こし、運輸業界もその変化に順応しつつあると指摘している。

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