ウクライナ、フランスからミラージュ戦闘機を受領 オランダからF16追加供与も

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オランダのアイントホーフェンの施設に駐機したF16戦闘機=2023年8月撮影/Piroschka van de Wouw/Reuters

オランダのアイントホーフェンの施設に駐機したF16戦闘機=2023年8月撮影/Piroschka van de Wouw/Reuters

(CNN) ウクライナ空軍に6日、フランスからミラージュ2000―5戦闘機が到着し、ロシアに対抗する戦力が強化された。オランダからもF16戦闘機が供与されている。

フランスのルコルニュ国防相はX(旧ツイッター)への投稿で、ミラージュ戦闘機の引き渡しを確認。機体の操縦に当たるのは、フランスで何カ月も訓練を受けたウクライナ人パイロットだと付け加えた。フランスのマクロン大統領は昨年夏、ミラージュ戦闘機のウクライナ供与を約束していた。

ウクライナのウメロウ国防相はフェイスブックへの投稿で、「ウクライナの空はさらに安全になりつつある!」としている。

ウメロウ氏は「初となるフランスのミラージュ2000戦闘機、オランダからのF16戦闘機」の到着を歓迎。「これらの現代的な戦闘機はすでにウクライナに到着しており、近日中に戦闘任務の実行や国防の強化、ロシアの侵攻に対抗する能力の向上に当たるだろう」との見通しを示した。

ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、マクロン氏の「指導力と支援」に謝意を示し、Xへの投稿で「フランスの大統領は約束を守ってくれる。感謝する」と述べた。

新たな戦闘機は地上部隊の航空援護、地上目標の攻撃、敵機への対抗、ミサイル迎撃といった能力を増強するとみられている。

重要なのは最後の役割だろう。ロシアはウクライナの都市へのミサイル攻撃を強化しており、一晩に数十発を発射することも多い。ウクライナの防空部隊に負荷がかかっている状況だ。

先週末には、ウクライナ中部の住宅ビルへロシアの攻撃があり、緊急当局によると少なくとも14人が死亡した。

グリフィス・アジア研究所の軍事航空アナリスト、ピーター・レイトン氏は、ミラージュ戦闘機はおそらく防空任務に最適であり、F16を他の任務へ充てる余裕ができるとの見方を示した。

ミラージュはこのほか、「SCALP」(別称ストームシャドー)などの長距離ミサイルをロシア領奥深くの目標へ発射する任務にも使用できる可能性があるという。

CNNの軍事アナリスト、セドリック・レイトン氏はミラージュ戦闘機について、フランス製のエグゾセ対艦ミサイルを搭載できることから、ウクライナによるロシア黒海艦隊への攻撃の新たなプラットフォームになる可能性があると指摘している。

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