NFLスーパーボウルのチケット価格が急落、その理由は?
ニューヨーク(CNN) 米アメリカンフットボールNFLの王座決定戦「スーパーボウル」のチケット価格が急落している。
3連覇を狙うカンザスシティー・チーフスがフィラデルフィア・イーグルスと対戦する第59回スーパーボウルは9日にニューオーリンズで開かれる。転売サイトの「TickPick」によると、二次流通市場では最も安いチケットの価格が4000ドル(約62万円)を割り込み、この1週間で30%下落した。過去最高値となった昨年のスーパーボウルに比べると50%以上安い。
チーフスがサンフランシスコ・フォーティナイナーズと対戦した昨年のスーパーボウルでチケットが史上最高値を記録したのは、初めてラスベガスが舞台になったことも一因だった。しかしニューオーリンズにラスベガスほどの魅力はないと、TickPickのブレット・ゴールドバーグ最高経営責任者(CEO)は指摘する。
観客席の多さも関係している。ニューオーリンズのスタジアムの座席数は約7万4000席。一方、ラスベガスのスタジアムは約6万5000席だった。ニューオーリンズでは先月、男がトラックで雑踏に突っ込んで14人を殺害し、35人を負傷させた事件の傷跡が今も残る。
試合そのものの影響もある。チーフスの3年連続出場にファンが退屈感を感じ、観戦したいと思うファンが減っているとゴールドバーグ氏は分析。「これがデトロイト・ライオンズやワシントン・コマンダーズ、バッファロー・ビルズだったら価格はもっと違っていただろう」とした。
一方、テレビCMは記録を更新している。関係者によると、試合を中継するFOXは、スーパーボウルCMの少なくとも10枠を、それぞれ800万ドル以上で販売した。同局は当初、試合中の30秒のCMを約700万ドルで販売することを狙っていた。