A・クーパーが「忘れていた」ウォーホル作品、40年ぶり発見
(CNN) 米ロック界の大御所アリス・クーパーさんが1970年代に贈られ、物置にしまったまま忘れていたアンディ・ウォーホルの作品がこのほど、約40年ぶりに発見された。
発見されたのは、ウォーホルのシルクスクリーン絵画「小さな電気椅子」(高さ約55センチ、幅約70センチ)。クーパーさんが使っていたツアー用の古い機材と一緒に40年以上、物置で眠っていた。
マネジャーのシェプ・ゴードンさんによると、この作品はウォーホルがまだほとんど無名だった70年代、クーパーさんに誕生日プレゼントとして贈られたものだった。「アリスの母親に尋ねると、まだ物置にあるだろうということだった。物置は古い公演の機材でいっぱいだったので、私たちは半年ほどかかって中をかき分け、作品を見つけ出した」
クーパーさんとウォーホルの交流は70年代にさかのぼる。2人はニューヨークの有名なナイトクラブによく一緒に出かけ、互いの写真を撮るなどしていた。クーパーさんの当時のガールフレンドだったシンディ・ラングさんが、ウォーホル創刊の雑誌「インタビュー」の表紙を飾ったこともある。
当時のクーパーさんは、ライブ公演で電気椅子に見立てた小道具を使っていた。そこでラングさんが誕生日プレゼントとして、これに似た椅子が描かれたウォーホルの作品を買い、クーパーさんに贈った。
今でこそ何百万ドルもの価値がある作品だが、当時の値段はそれに比べれば破格だった。「シンディがオフィスに来て、アリスの誕生日に電気椅子(の絵画)を贈りたいと言った。(ウォーホルのスタジオは)2500ドルという値段を提示した」とゴードンさんは振り返る。
ただしこの作品には署名がなかった。ゴードンさんは、ウォーホル作品を扱っているリチャード・ポルスキーさんに連絡を取り、「正真正銘のウォーホル作品」というお墨付きを得た。