マナフォート被告、別人の名で論説を執筆 裁判所命令に違反か
ワシントン(CNN) トランプ米政権とロシアとの関係をめぐる一連の疑惑解明に取り組むマラー特別捜査官のチームは4日、資金洗浄(マネーロンダリング)などの罪に問われているトランプ陣営の元選対本部長ポール・マナフォート被告が、ロシアの情報機関とつながりを持つロシア人と共に論説を代筆していたことを明らかにした。
マラー特別捜査官のチームが4日午後に申し立てたところによると、マナフォート被告はつい先週の11月30日まで、別人の名前で英文の論説を執筆していた。自身が資金洗浄や違法なロビー活動の罪に問われているウクライナでの政治活動に関する内容だったという。
マナフォート被告の事件を扱う裁判所は先月初め、被告本人や弁護側、検察側の双方に対し、メディアや公の場で先入観を与えるような発言を慎むよう命じていた。マラー氏のチームは、問題の論説が被告への世論に影響を与える目的で書かれていたことは明白だと主張。内容がたとえ正確で公正だったとしても、公開されれば裁判所命令に違反していたと指摘する。
マナフォート被告は起訴されて自宅軟禁となった。マラー氏らは被告が逃亡する恐れを指摘し、総額1100万ドル(約13億円)相当の不動産を担保とする厳格な保釈条件を主張。弁護側との間で先週、合意に達していた。