音の壁を破った瞬間、NASAが画像公開 期待の米ブーム超音速機

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米ブーム・スーパーソニックのデモ機「XB―1」が音速の壁を破った瞬間をとらえた画像=2月10日/NASA/Boom Supersonic

米ブーム・スーパーソニックのデモ機「XB―1」が音速の壁を破った瞬間をとらえた画像=2月10日/NASA/Boom Supersonic

(CNN) 米国の民間機として初めて超音速飛行を実現したジェット機が、音速の壁を破った瞬間の画像を米航空宇宙局(NASA)が公開した。

撮影は2月10日。米ブーム・スーパーソニックのデモ機「XB―1」はこの日、マッハ1(時速1225.1キロ)を超す2度目の超音速飛行を成功させた。

NASAのチームは地上からシュリーレン撮影法を使って同機周辺の衝撃波をとらえた。「見えないものを可視化した」とブームのブレイク・ショール最高経営責任者(CEO)は説明する。

シュリーレン撮影のためにはXB―1のパイロットがモハベ砂漠の上空で、指定時刻通りに指定場所を正確に飛行させる必要があった。

同機が太陽の前を飛行したところで、マッハ1の音速を超えた瞬間をNASAのチームが記録した。

この画像は、地上の望遠鏡に空気のゆがみを検知する特殊なフィルターを装着して撮影した。

NASAはXB―1が飛行ルートで発する音量のデータも収集した。

ブームによると、このデータを解析した結果、ソニックブーム(衝撃波)の轟音(ごうおん)が地上に到達した地点はなかったことが分かった。

ソニックブームを最低限に抑えることは、超音速旅客機の復活に向けた鍵を握る。

各国政府が超音速機の飛行を制限しているのはソニックブームの騒音が原因だった。この騒音が聞こえなければ「大陸横断飛行の最大50%高速化に向けた道が開ける」とショールCEOは期待を示す。

XB―1は1月28日に初の超音速飛行を成功させた。同機は超音速旅客機「オーバーチュア」のデモ機としてブームが開発。オーバーチュアはアメリカン航空やユナイテッド航空、日本航空から130件の注文や予約注文が入っている。

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