エアバス、物議を醸す「旅客機の2段式シート」を検討中

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2023年に公開された初期の試作版/CHAISE LONGUE

2023年に公開された初期の試作版/CHAISE LONGUE

(CNN) 2段式の航空機シートのコンセプト画像を見て、「そんなものは絶対に起こりえない」と思ったことがあるなら、考え直した方がいいかもしれない。

物議を醸している2段式シートに取り組んでいる航空新興企業シェーズロングは11日、航空大手エアバスと「初期段階のコンセプトを検討している」と発表した。

航空機製造大手との協業は、このシートデザインが実現に向かう重要な一歩だ。

シェーズロングのデザイナーで最高経営責任者(CEO)であるアレハンドロ・ヌニェス・ビセンテ氏は、CNN Travelに対し、エアバスが「2段式シートの真の可能性」を理解してくれたことに感謝していると語った。

エアバスの担当者も同社商用機向けの2段式シートに関する初期段階のコンセプトをシェーズロングが検討中であることを確認したが、「この初期段階の性質を考えると」「現段階でこれ以上のコメントは控えたい」と付け加えた。

2段式デザイン

ヌニェス・ビセンテ氏の設計の核心は、頭上のキャビンをなくして、一つのキャビン内に2段の座席を設けている点だ。

搭乗者は上段の列か下段の列を予約できる。写真でみると下段は魅力的に見えないかもしれないが、下段の乗客は足を伸ばして足元の広いスペースを楽しめる。上段は平均的なエコノミークラスの座席よりも「リクライニング角度を大きくして」、「足を伸ばせる」よう設計されているという。

ヌニェス・ビセンテ氏は当初、エコノミークラスの客室用にこのシートを設計し、昨年になってビジネスクラスとファーストクラス向けシートを初披露した。

CNN Travelは両方のコンセプトの初期試作版を試し、下段は閉所恐怖症を引き起こす可能性が確かにあるものの、足元のスペースが広くなることで一部の乗客のストレスを解消しうるという結論にいたった。

ヌニェス・ビセンテ氏は、エアバスとの協業がどのような客室を対象とするかは具体的に言えないと述べ、新しいコンセプトが以前に発表されたコンセプトとどの程度似ているか、あるいは異なるかについて現時点では確認できないとしている。今のところ新たなデザインに関するコンセプト画像や詳細は公開されていない。

しかし同氏は、同社の目標は変わらないと述べている。目標は乗客と航空会社のために客室内の「スペースを最適化する」ことだ。

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