米ブーム、初の超音速飛行に成功 29年の実用化に弾み
(CNN) 米コロラド州に拠点を置くスタートアップ、ブーム・スーパーソニックは28日、初の超音速飛行を達成し、大きな節目を迎えた。
世界最速旅客機の実現を目指している同社は、カリフォルニア州モハベでの試験飛行で初めて音速の壁を破った。
独自に開発されたジェット機が超音速飛行に成功したのは、同社の技術実証機「XB―1」が初めて。
XB―1は2024年3月に初飛行を行って以降、12回の試験飛行に成功し、ブームの超音速商用旅客機「オーバーチュア」の開発に弾みをつけた。同社はオーバーチュアで、超音速の空の旅を「大衆化」し、誰もが楽しめるものにしたいと考えている。
今回XB―1がモハベ航空宇宙空港から飛行した空は、伝説のパイロット、チャック・イェーガー氏が1947年に初めて超音速飛行を成功させたのと同じ場所だった。
XB―1は、試験飛行開始からおよそ12分後、高度約3万5000フィート(約1万700メートル)でマッハ1.122まで加速。これは音速を約10%上回る速度だ。
今回の飛行前に同機が到達した最高速度はマッハ0.95で、音速を示すマッハ1をわずかに下回っていた。