冤罪で31年服役、最高100万ドルの補償金 当初75ドル

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(CNN) 米テネシー州の請求審査委員会は、冤罪(えんざい)で31年間収監され、2009年に釈放されていた62歳男性に最高で100万ドル(約1億500万円)の補償金を支払うことを全会一致で決めた。

ローレンス・マッキニー元受刑者は1978年、レイプと不法侵入の罪で禁錮115年の判決を受け服役。08年に冤罪が判明していた。同州の矯正施設行政当局が釈放時に支払っていた生活補助金はわずか75ドルだったという。

マッキニーさんは釈放後、弁護士や教会関係者らと共に汚名を晴らす活動を展開していた。100万ドルの金額は同州法に基づく最高額の補償金。ただ、支払われるには州政府知事による公式赦免の判断が必要で、マッキニーさんはこの取り付けに手間取っていた。

テネシー州の釈放審査委員会は16年、無実を証明する明確かつ説得力ある証拠を見出せないとして恩赦付与を否決。ただ、昨年12月、ビル・ハスラム州知事が同委の勧告内容を覆し恩赦を与えていた。

100万ドルの補償金を決めた請求審査委員会では複数の委員が同額以上の支払いを望みもしたという。

マッキニーさんの弁護士によると、最初の支払額は35万3000ドル。法廷費用と車購入費に充てられる予定。残りの金額は毎月3300ドルの分割払いとなる。補償金の支払いは最低で10年間続く予定。マッキニーさんが死去した場合、獄中時代の文通相手でもあった妻が受け取ることになる。

マッキニーさんは補償金の受け取りについて「この年で懸命に働く必要がないことは助かる」とし、「刑務所では無償で根を詰めて働かなければならなかった」とCNNに語った。

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