地下鉄内で戯れのカップルを集団暴行、「自由な抱擁」掲げ抗議デモ 印
(CNN) インド東部コルカタ市の地下鉄内で仲睦(むつ)まじくしていた若い男女カップルを他の乗客が集団暴行したとする事件が伝えられ、市内の複数の地下鉄駅で自由な抱擁の権利を唱えるポスターなどを掲げる抗議運動がこのほど起きた。
事件は現場を直接目撃したとする記者の記事が掲載された地元紙が最初に報道。この記事によると、被害を受けた男性は20歳代で、混雑した車内で共に乗っていた女性の体に腕を回すなどしていたという。
この姿態が一部の年長者の乗客を刺激し、口論が起きて収拾がつかなくなり、次の駅に停車した際、カップルを引きずり出して殴ったり、足蹴(げ)りするなどの暴力に発展。これを止めようとしたカップルの女性も襲われたという。
ただ、地下鉄運営組織の幹部は監視カメラを調べたところ、暴力発生をとらえた映像などの証拠は見付からなかったと主張。若いカップルも被害届けは出さなかったという。「不幸な出来事」と事件を非難する声明は出した。
カップルの負傷の有無は伝えられていない。
暴行発生の情報はインターネット上に流れ、抗議活動を引き起こしていた。地下鉄の駅では抗議デモの参加者が「道徳は信じるが、道徳行為の監視活動にはくみしない。自由な抱擁を」などのプラカードを掲げて乗客らに訴えた。